何かが私を遮る

珍しく酔っ払ってる?と思いつつも
「そうそう。俺はひとすじなの!」と答える。
すると「じゃぁよかった!こっち来て下さい!」と言われて斜め向かいのラブホテルに引っ張られた。

何が起きているのかわからない、なされるがまま部屋まで連れて行かれ、抱きつかれた。
キスもされた。

「いきなりでごめんなさい。ずっと我慢していたんですが今日だけは許して下さい。
先輩には不倫って気持ちになる隙がないみたいなんで、これは不倫じゃないですからね!私の勝手なわがままだと思って、今日は多めに見てください!」
と言われ服を脱がされた。

そういう事だったのか…と思ったのも遅く、ひとすじだと言っていた俺も彼女が引いた不倫じゃない、という線でどこか安心しながら彼女を抱いてしまった。
確か、気持ちは込めないように必死だった。

終電を逃した俺達は次の日は時間差で出勤した。
同じワイシャツなのがバレないかな?となんだか一日中落ち着かなかった。
彼女は何事もなかったかのように私に話しかけ、そっとメモ用紙を渡してきた。

【まだ奥さんに気持ちがあるうちは、また会って下さいね】と書いてあった。
うまい事やられたのかもしれない。
でも俺は、次は着替えを一つカバンにしまっておこう。

なんて考えだしていた。
しかし、大きな障壁がある。
相手はひとりではないということなのだ。

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