彼が私のものになるのは嬉しいのだけれど、やはり第三者の自分から見ると「妻と子供がいるのに不倫をした人」なのだ。

卑怯だなぁと自分でも思うけれど、彼が私の体以外を欲しがるにつれて私の心は離れていくであろうと感じてしまったのだ。

別れを決意した私達は最後に今までで一番長く愛し合った。
何度も何度も身体に想い出を刻んでさよならをした。
なんだか淋しかった。

もしまた会えるとしたら、彼とはやっぱり「不倫」という関係がいいと思ってしまうのは、ただの彼氏とは違うスリルの気持ちよさが忘れられないからかもしれない。
そんな背徳的な関係がぞくぞくさせる要因ですよ。

止めたいのに止められない。
もはや中毒と言ってもおかしくないような行動や思考が正常として認識されるのが不倫関係。
倫理から外れたこと、人の道から外れたことの意味。

確かにそうかもしれないが、一歩進んだら最後、ハマっていくしかないのかも。
後戻りできないスリルもある。

既婚の場合は家族の裏切りがリスク。
独身の場合は捨てられることがリスク。
お互いにリスクがあるからこそ、燃え方が異常だったりして、パワーが漲るのかもしれない。

家族と不倫相手を同時に愛せるのか。
恋愛の自由と不倫という道義的な観点との矛盾。
そこのせめぎ合い。

相手の行動が気にならないのか不思議だ。
修羅場はいつやってくるかわからない。
その前に手を切ることで、違ったモノが見えてくるかもしれない。