もうストーカーにはこりごりだ。
盗聴器にもこりごり。
無言電話にも。
はっきり言おう。
私は、そっち方面が大好きなだけ。
つまりスキンシップの進化系が。
男性と肌と肌を寄せ合っている時が何より幸せ。
自分より頑丈な肩や胸に包まれている時が至福のひととき。
ああ、守られてる。
これにて安全確認よし、と幸せな気分になれる。
自分の真っ白い太ももに顔を押し当てられた時など、幸せで卒倒しそうになる。
私固有の地図を夢中で探してくれるあの動物的な姿と人間の叡智。
探り当てられた時の喜悦の瞬間。
想像するだけで喉はからから。
私の下っ腹の内部には魚がひらひら泳いでて、時折からかうように尾びれをばたつかす。
正直、自分が男性に求めているのはそれだけではないか?とよく思う。
でも、そのお相手を探すのは意外なほど難しい。
問題は、お手軽感なしの自分のキャラ。
これには参った。
恋人募集中のでっかいキーホルダーを持ち歩いてみたけど、効果なし。
海外に行ったら日本人女性はもてるはずが、オファーゼロ。
子どもやお年寄りなど、老若男女からの温かいふれあいに恵まれて帰国する、この健全さ。
かつて、飲み仲間に私の何がいけないのか、理由を聞いてみたことがある。
その答え。
「マニアにはたまらない一品かもしれないけど、それ以外はちょっとキツイわ」。
では、そのマニアってどんなタイプ?私ってズバリどんなキャラ?と執拗に聞いたけど、誰も口を割らない。
「傷つくから聞かんほうがいいわ」の一点張りだ。
じゃあ、みんなはどうよ?とそのあたりを調査すると、案外と過激な経験談が飛び出し、へこんだ。
全員、ちょっと盛ってる気はしたけど。
世の中の尻軽と呼ばれる女性は、どうやって実行できるのだろうか。
じっくりと秘訣を聞いてみたいものだ。