小悪魔体質の女

私は彼に駆け寄り確認しました。
「あなたはそれでいいの?もう好きじゃないの?」
すると彼はこう言いました。

「好きだよ、別れたくないんだ、でも彼女が別れを望んでいるから別れるんだ。新しい彼氏はまだいないし、その間は彼氏でいていいって言ってくれてる」

私はその言葉を聞き愕然としました。
そんな付き合い方、あるんだろうか。
いや、そんな付き合い方で彼は傷つかないのだろうか?

「でも、それじゃあ新しい彼氏ができたとき、あなたはすんなり彼女とサヨナラできるの?それまでに気持ちを切る努力をするということ?」

私の中には彼への同情心が芽生えていっぱいでした。
そんな彼女の自分勝手な行動に付き合うことはないではないか、と心底苦しくなりました。
しかし、彼は首を横に振り笑顔で言うのです。

「まだ好きなんだ、だから別れたくない。でも大好きな彼女が別れてくれって言うんだったら俺は別れる。だけど、次の相手ができるまで横にいたっていいじゃない。彼女がそう望んでるんだから…それでいいんだ」

私は呆気にとられました。
そんなに好きなのか?
それとも彼女の言いなりになる彼には自分の意思と言うものがないのか?

私にはない感覚でそれ以上、二人の間に割って入る力はでませんでした。

その後、彼女は新しい彼氏ができ、前の彼が離れてくれないから両方と付き合っているけど、本命は今の彼氏なんだ、と忙しそうな口調で悪びれた様子もなく話してくれました。

とってもかわいいのだけれど「小悪魔」という言葉が私の脳裏をよぎりました。

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